Kompleks Graffiti

音楽、イギリス、哲学等について記していきます。

ラッセル「幸福論」その① 〜リスクと愛情〜

 今後何回かラッセルの幸福論から気になった文章を取り上げたいと思います。ブログを始める前から読んでいた本なのでいきなり12章「愛情」から始めます。

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 この章でラッセルはAffection(愛情)を取り扱っており、愛情を受けることで安心、安全を感じことができ、そしてこの安心、安全を感じることが幸せへつながると主張しています。そんな章から一部抜粋いたします。

 

Within the four walls of his library the timid student feels safe. If he can persuade himself that the universe is equally tidy, he can feel almost equally safe when he has to venture forth into the streets. Such a man, if he had received more affection, would have feared the real world less, and would not have had to invent an ideal world to take its place in his beliefs.

 四方を囲まれた書斎で内気な生徒は安心する。もしこの宇宙も同じように狭いものだと納得できるなら、街へ飛び出さなければならない時にも同じように安心していられるだろう。そのような内気な人は、もしももっと愛情を受け取っていたとしたら、現実世界をそんなに恐れなかっただろうし、自分の頭の中に理想の世界を作る必要もなかっただろう。

 

 安心を得られればリスクをとることのに対する恐怖心がなくなり困難にも立ち向かえるとラッセルは語っています。子供の頃から愛情を受けていれば安心が得られるそうです。リスクを感じないことの利点をラッセルは以下のような例を挙げて説明しています。

 

If you are walking ober a chasm on a narrow plank, you are much more likely to fall if you feel fear than if you do not.

細い板で谷間を渡っているとすると、恐怖心を持っている方が持っていないより落ちる可能性が高い。

 

 子供の頃の影響から抜け出すことは難しいとラッセルは語っており、そんな残酷なことを言わないでもいいのではないかと思うのですが、恐怖心を持たない方が物事はうまくいくという考えは何かに挑戦する上でとても重要であると思います。