Kompleks Graffiti

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イギリス留学記 異国の地で病に伏す

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 イギリス留学中、一度恐ろしいほど体調を崩したことがある。それは1年目のウェルカムパーティの後であった。学校が始まってから1ヶ月ほど経過し学校主催のパーティがあった。悲しいことにパーティ自体の記憶はあまりない。確か寮の人と一緒に行って、少しお酒を飲んで帰ってきたはずだ。だいたい同じ国の人たちがかたまっているのでそこまで新しい人と知り合うことはなかった。ただし私はあまり社交的な性格ではないので自分の性格に問題があるだけかもしれない。社交性の問題についてはまた別の機会に記すとする。

 そんなパーティの翌日体調を崩して寝込んだ。信じられないほど具合が悪かった。確か嘔吐もしたはずである。体温計を購入していなかったためどれほど熱があったのかはわからないが、自分の人生で3本の指に入る辛さだった。余談であるが体調が回復してから次に体調を崩したときに備えて体温計を購入したが、二度と使われることはなかった。欲しいものは欲しい時にはないものである。

 高熱が出ていたはずなので、普通なら病院に行くのだろうがそうしなかった。もともと風邪っぽい症状であれば自然治癒をしてきた。自分で治した方が免疫が高まるのではないかという根拠のない信仰を支えに今まで生きてきた。異国の地で私は独り風邪と戦うことにした、と言えばどこか勇敢な響きがするが実のところそうではなかった。

 正直なところ当時はどの病院に行けばよいかわからなかった。日本とイギリスでは病院事情が異なる。イギリスはGP(General Practioner)という医者が一次診療を行う。GPは医療の総合的な知識を持った医者で専門医ではない。よって緊急時を除いて、基本的にはまずGPに診療してもらい必要がある場合にのみ専門医に診療してもらうことになっている。私の場合、留学してGPへの登録をしなければならなかったのだが、それを怠っていたため、高熱を出した時にはすでに時遅し、耐えることによってのみ救われるという、戦時下の日本のような状況に陥ってしまった。

 一週間程して回復した。なかなか時間がかかってしまい、学校も数日休むはめになってしまった。久々に学校に行くと知らない生徒が増えていた。彼とはのちに親しい友人となった。人との出会いはどのタイミングで訪れるかわからないものである。

 これを読んでいて今後海外に住む予定がある方は、出来るだけ医療について詳しく調べておくべきだ。私の場合、不幸中の幸いだが体調を大きく崩したのはこの一度だけであった。体が弱い人はとにかく万が一に備えるべし。備えあれば憂いなし。