Kompleks Graffiti

音楽、イギリス、哲学等について記していきます。

Implicit Biasと無記名

 日本の大学については経験がないのでわからないのだが、イギリスの大学の提出物とテストは無記名で学生番号のみを記入する。一年目に名前を書いて提出したところ注意された。なぜ名前を書いていけないかというと採点に影響が出るからである。

 どのような影響かというと偏向である。名前がわかることで性別、出身国などの情報がわかってしまう。これは人によっては採点に響いてしまう。酷い採点者であれば露骨に差別を行い、例えば女性や外国人に悪い点数をつけることもある程度可能である。

 しかしこの問題は意識的に採点を偏向してしまうこともあるのだが、無意識に偏向してしまう場合である。このことを英語ではImplicit Bias (インプリシットバイアス)という。日本語に訳すとすれば潜在的偏向とでもいうだろうか。とにかく、無意識に差別をしてしまうことのことを指す。興味がある方は以下のサイトも参考にどうぞ。

https://implicit.harvard.edu/implicit/japan/takeatest.html

 自分が差別する人間だと思っていない場合でも差別を無意識にしてしまうことがあるため、大学での採点者が無意識に点数を傾けてしまうことはあり得る話である。例えば提出物が女性のものだとわかると、意識していなくてもそれが論理的ではないと感じることもあるようだ(出典がなくて申し訳ない)。よってテストや提出物を無記名にすることは非常に合理的である。むしろ社会全体としてその方向に進めていくべきだ。

 私は日本は差別に鈍感だと思う(差別に敏感すぎるのもそれはそれで困るが)。履歴書には顔写真から年齢まで載せる。当然外見なども判断基準に入っているわけだ。スキルのみで判断しようという気がないのだろうか。外見に自分の評価が左右されてしまうなんてことに無自覚な人ばかりなのではないだろうか。余談であるが手書きで書かせることもある意味で私のように字が上手でない人間への差別である。字で相手の人格がわかるなんて心理学者でもないくせに人の人格を判断するべきではない。日本人は何かと外見に人格を投影させたがる性質があるようだ。このような習慣はできるだけ早くなくした方が良い。クールジャパンだとか与太を飛ばしている暇があったら少しは外国から、このような無記名などの良い文化を積極的に取り入れて欲しい。